【映画感想】スティーブ・ジョブス【ネタバレあるかも】
今日は,ダニー・ボイル監督版スティーブ・ジョブスを見てきたのでレビューします。
ちなみに,これまでの映画小説等々,スティーブ・ジョブス関連の情報はほぼ
抜けてるのが筆者です。appleの偉い人ぐらいの知識しかありません。
ちなみに,今回ネタバレありです。ごまかそうと思ってもこの人の場合情報が溢れすぎているので,むしろ知ってるのが前提の方が楽しめるかもしれない。
・概要
原題:stebe jobs|
上映時間:127分
STORY:1984年,1988年,1998年に行われたスティーブ・ジョブスの新製品プレゼン,その40分前の舞台裏を描く。
・評価
星2つ・・・★★(他に見る映画がなければ。)
※
★★★・・・是非時間を作って映画館に足を運んでほしい作品。
★★・・・どの映画を見ようか迷っていたらお勧めしたい作品。
★・・・ほかにやることがなかったら暇つぶしにどうかな,という作品。
星なし・・・個人的にお勧めしません。好きでしたらどうぞ。
・概要,簡単すぎない?
内容書こうと思っても書けませんでした。なぜなら,今作はほぼ会話劇で構成されているからです。2時間弱ひたすら舌戦舌戦・・・日本社会だと想像のつかない経営者,技術者,スタッフ,そして父と娘・・・立場を超えた辛口の応酬がひたすら続きます。
なにより,ミソは舞台裏の舌戦を描きながらも肝心のプレゼンは流れないことです。
場面転換とともに年月が流れて,結果を推測できるようになっているだけ。
今作の目的は,伝記的なジョブスの偉業を描くのが目的ではなくてジョブスの為人を
見た人が想像するのがメインの映画になります。
だから,概要としてまとめられる内容なんてないんですね。しいていうならジョブスがどういう人物だったか。それだけ。
・舌戦にこめられた緊迫感
内容がないなんて書くとスカスカ映画ぽいですが,もちろんそんなことはございません。ひたすら続く舌戦に舌戦。気分的には派手な場面転換もそれほどないので舞台を見てる気分に近いです。
それはジョブスと周りの人間との本音バトルになっています。時代が場面転換に合わせて3つに分かれてるので,そのたびに登場人物が変わるというより,年月が変わっても,たとえ人間関係がこじれても腐れ縁としてつながり続ける彼らの人間関係がものすごくピックアップされている映画です。
それに加えて面白いのが,ジョブスのクローズド・システムへのこだわりがしっかり描かれていることですね。
ジョブスは自身の作品を芸術品として見ている(と映画では描かれます)ので,ユーザーの自由性なんてものは「fuck you」(くそくらえ)。
ド素人のいじったものより俺の方が優れているに決まっていると。
ユーザーからしたらとんでもない言いぐさですし,appleの共同創業者のウォズからも
それはない,といさめられるのですがジョブスはとまらない。
素人目に見て,経営的にもユーザーに寄り添っているウォズの方が正しそうに見えますがジョブスはとまりません。
このこだわりがiMac,ipodにつながっていると思うともう信念で認めさせたっていう
この力強さにほとほと感心させられます。
・なんでこんなに映画化されるのか
少し前にも映画化されたばかりのジョブスですが,やはりその問題ありといわざるを得ない人間性,それでありながら圧倒的なカリスマ性をもちジョン・スカリー筆頭に周りとの複雑なドロドロ人間関係を構成してるというのはもう「事実は小説より奇なり」を地でいってますね。
作品題材として理想的です。
なかなか胃にガッツリくる映画なので,集中力あるときに見てガッと疲れてみては?